生涯一放射線科医の日記

~昭和・平成・そして令和~

健康と病気

平成最後の3月の土曜日、人間ドックで■■■■軽度上昇、エコーでも異常を指摘された。症状は全くなし。

その前の木曜日に送別会があり暴飲暴食もした。■■■■軽度上昇はこのためだと思いあまり気にしなかった。エコーで軽度の■■■■拡張を認めた。異常があるものの、検査技師がする検査モニターを自分の眼でも観察したが腫瘤はみられなった。

ドックの2日後、月曜日に、まあ単純CTだけでもと思い検査した。自分で見ると3cm大の腫瘤があり■■■■拡張を認めた。大きな腫瘤の割に■■■■の拡張は平滑で軽度だった。

「ああ人生も終わった。放射線、化学療法してもまあ1年かな」と覚悟した。

覚悟を決めて造影CTを追加した。

大きい腫瘤の割に二次所見の乏しさが、真っ黒な空に(ひょっとしたら悪性ではないかもと)真っ暗闇に一筋の光を見る思いだった。

元気で、症状もなく極めて健康な自分にはこんなことが起きるとは思いもよらなかった。

健康と病気、健康と事故は全く関係ないことだと思い知った。

だれしも病気になるまでは元気で健康です。

水泳の池江 璃花子選手も同じです。青天の霹靂です。

(2019-5-17)